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【不要論】老後の医療保険が要らない3つの理由

人は年齢を重ねるにつれ怪我や病気のリスクが高まります。にもかかわらず、専門家のなかには、「老後の医療保険は必要ない」という不要論を唱える人が少くありません。医療保険の不要論については筆者も否定的な立場ではありませんが(ランキング・比較参照)、老後においてもまったく必要ないとはどういうことでしょうか? ここでは、老後の医療保険について考えてみたいと思います。

1.加入に際してのハードルが高い

保険料は加入時の年齢に合わせて設定されています。当然、若ければ安く、高齢であるほど高くなります。年齢と共に病気や怪我のリスクが増すため、これは仕方ありません。若いときに老後までをしっかりと見据えて医療保険に入った人はいいですが、そうでない人もたくさんいます。よく耳にするのは、生命保険の特約で医療保障を付けている人や、共済加入者の場合です。

生命保険の特約だと60歳や65歳で医療保障は期限切れしてしまい、継続するには特約部分だけを更新する必要があります。ただ、そのときの保険料がものすごく高い。これが非常にネックになるんですね。共済加入者の例だと、「保障の先細り」が心配になり、50代くらいで「今のうちにしっかりとした保険を!」と見直すケースです。しかし、やっぱり保険料の高さに驚くことになります。また、シニア世代になると健康面での傷害も発生し、そもそも医療保険に入れないケースもあります。このように、高齢者が医療保険に入るなら、それなりに高いハードルを超えなければなりません。

年齢による保険料の差額の参考として、以下にアイリオ生命公式ページのキャプチャを載せておきます。

保険料例

2.引受基準緩和型や無選択型は不利

健康面の問題などから保険の加入を断られるケースがあると言いましたが、高齢や不健康な場合でもお金さえあれば保険に入ることができます。健康告知をシンプルに絞った『引受基準緩和型(限定告知型)』や、告知なしでも入れる『無選択型』と呼ばれる保険を選べばいいのです。無選択とは、「加入する人を選択しない」という意味です。

これらは加入のハードルが低く設定されているぶん、保険料は高くつきますが、「どうしても保険に入りたい」という人は目的を果たすことができます。ただし、割高な保険料のうえ、保障には一定の制限が強いられているなどデメリットもあるため、トータルでプラスを得られるかは疑問が残ります。

■引受基準緩和型・無選択型保険のメリット・デメリット

引受基準緩和型無選択型保険
メリット・既往症があっても加入できる
・持病の悪化・再発による入院や手術も保証対象内
ほとんど誰でも加入できる
デメリット・契約日から1年以内など、一定期間内は給付金・保険金が半額になる
・保険料が高い
・責任開始日前に勧められている入院や手術等は対象外
・契約後90日間は保障の対象外
・保険料が2倍ほど高い
・既往症については保証対象外(責任開始日より2年以内)

3.民間に頼らずとも公的保険がある

3大疾病や7大生活習慣病は確かに怖く、治療期間も長引くでしょう。「長期入院=高額治療費」と結びつけるのは分かりますが、保険加入者である限り高額療養費制度を利用できます。治療費がいくらになろうとも自己負担額は定められているうえ、前期高齢者(65歳~74歳)、後期高齢者(75歳~)であればさらに上限額が下がります。窓口負担でいえば、後期高齢者になると1割でよくなるのです。先進医療や差額ベッド代には適用されませんが、先進医療を使って治療にあたるのは非常にレアなケースです。また差額ベッド代は、患者本人が同意して使用しない限り病院側は請求することができません。

つまり、民間の保険に加入していればいくらか助けにはなるでしょうが、通常の年金受給者であれば決して支払えない額ではないということです。実際にかかるであろう治療費よりも、高齢者用に設定された高い保険料を支払い続ける方が家計を圧迫するのではないでしょうか?

※高額療養費制度については、より深く学ぶの高額な医療費を請求されたら ~高額療養費制度の仕組みも参考にしてください。

【結論】

通常の年金受給者であれば、保険料にかけるお金を貯蓄に回せば公的保険だけでも十分だと考えます。既に定期型保険の加入者だという人は、65歳で保障を打ち切ってもいいでしょう。終身保険で60歳や65歳払込で契約している人は、途中で契約を止めてしまうと損をするだけの可能性があります。年金受給までの支払い期間と保険料の総額、保障内容などを考慮し、継続か解約かの判断材料にしてください。

なお貯蓄についてですが、余ったお金ができるとどうしても使ってしまうのが人間です。しっかりとルールを定め、支払い義務のあるお金だという思いで貯めていってください。

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